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国連MDGsサミット便り アーカイブ

2010年09月24日

サミット閉幕

さて、菅総理の演説も終わり、国連サミットは閉幕しました。
このサミットに対するオックスファムや「動く→動かす」の評価は、こちらをご覧ください。
【MDGsサミット】蜃気楼のようなMDGsサミット:オックスファムの見解
国連MDGsサミット閉幕:「動く→動かす」の見解

外務省としては、ODA全体の規模が一時期の半分程度まで減る中、教育や保健分野向けのODAを維持、若干増額に持っていくことは、かなり大変なことだったろうと思います。一方で、日本のこれら分野への貢献は絶対額で見ても、経済規模に対する負担で見ても、非常に低いままであり、政治のリーダーシップが問われます。

ここでいうリーダーシップとは、これまでのような「他人のために無理して出す」という考え方から、「この相互依存の世界経済の中で生きている日本にとって、貧困国の貧しい人々が健康で教育を受けられている世界の方が、そうでない世界よりも、安定、繁栄の展望が開ける」という積極的な思考への転換をし、開発問題の優先順位を上げるということです。

同じようなことは、今回の国連での首脳演説の中で、他の先進国首脳たちも、まるで母国の有権者に語りかけるように協調しています。
アメリカのバラク・オバマ大統領の演説(英語)
イギリスのニック・クレッグ副首相の演説(英語)

ただ、今回のサミットでの日本政府の動きを見ていて、残念に思うこともありました。
サミットでは、バン・キムン国連事務総長が呼び掛けた母子保健のためのグローバル戦略 "Every Woman, Every Child" を発表するイベントが大きな目玉の一つでした。
このイベントには、先進国政府、途上国政府、民間企業、NGOなどが集まり、それぞれの立場から母子保健の状況の改善のために取り組みを表明したのですが、日本は、ここで他国が発表した取り組みに比べても決して引けを取らない額の支援策を引っ提げてニューヨークに乗り込んだにもかかわらず、本会議場での菅総理の演説がなんとこのイベントの時間帯とぶつかってしまったのです。
しかも、その演説は世界中が注目するオバマ大統領の直後であり、各国の首脳たちや記者たちの中には、オバマについて会議場から出てしまう人たちもいました。

そのため、せっかくの発表も、Every Woman, Every Child とオバマ大統領の前に霞んでしまいがちでした。
ほかにも、革新的資金に関するイベント(詳しくは、こちら)でも、ヨルダンの王妃やフランスの外相などと壇上で並ぶ舞台であるにもかかわらず、途中で二国間会談のために中座し、また戻ってくるなど、この問題への意欲が見えづらい結果になってしまいました。

ここらへんは、大臣らの日程を組む官僚の皆さんが、こういった多国間外交の場で「しっかりと顔を見せて発信する」ことの重要性をしっかりと認識して、そちらを優先して組むようにしてもらいたいところです。

しかし、今回のサミットについては、いつもはあまり反応を示さない日本のメディアも比較的大きく取り上げていました。
特に菅演説については、 読売産経、両紙がしっかりとした評価を社説に掲載しています。

2010年09月21日

サミット開催中のニューヨークからの映像!

国連ミレニアム開発目標レビューサミットが、現在ニューヨークで開催中です。
現地から届いた最新の映像をご覧ください。

「ニューヨークのStand Up Take Action: Oxfam の Irungu Houghton のスピーチ 」


「1Goalキャンペーンのイベント @ 国連MDGsサミット 」

2010年09月20日

「私たちが求める2015年の世界」に関するツイート


私の所属団体オックスファムでは、ツイッターを使い、「私が求める2015年の世界」というタイトルで、世界各地から「つぶやき」を集め、そのうちMDGsに合わせて8つを発表ました。
英語での140文字には、言えることに限りがあるのですが、どれも強い気持ちが伝わってくるものです。日本語に訳してみました。


1. お腹をすかせたまま/屋根もなく/きれいな水もなく/恐怖を感じながら床に就く子どもや大人がいない世界

2. すべての子どもたちが学校に通えることができて、これが自分たちの人生に大きな変化をもたらすことを実感できる世界

3. 女性に対する暴力が決して容認されるようなことがない世界

4. 30秒に一人の子どもが、蚊に刺されただけで命を落とすようなことがない世界

5. お母さんたちが、適切な保健サービスを受けられないという理由で、子どもを産むときに死ななくて済む世界

6. HIV/エイズの拡大が止まり、減少を始めた世界

7. 人間が地球の声を聞き、尊重する世界

8. 私たち市民が指導者たちの説明責任を問うことができ、貧しい人々に影響を与える政策が、開かれた形で透明に決定される世界


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今日から始まる国連MDGsサミット


本会議場では多くの首脳が順番に演説を行い、国連本部内外では様々な国の政府や国際機関、NGOなどがイベントを開催します。
この期間、ただニューヨークにいるだけでは何が重要なのかが分かりません。そこで、2000年のMDGs採択時から達成期限である2015年の15年間というタイムスパンの中に現在(2010年)を位置付けて、今週何が起こる必要があるのかをいくつかの論点にまとめました。

【3つの論点】
1. 今回のサミットには各国首脳の信頼性がかかっている。この3日間、各国で数千万もの人々がStand Up Take Action に参加し、首脳たちに単なる言葉ではなく、実際に行動することを求めてきた。人々は政府が約束を守り、経済危機後の困難な時期であっても、責任を果たすことを求めている。

2.首脳たちがこの10年間の取り組みの中から成功事例を学び、それを拡大させる行動をとれば、より多くの国々がMDGs達成軌道に乗ることができる。今から2015年までの間に、多くの人々を貧困から救う時間はまだある。

3.途上国にも強力な社会サービス制度があり、社会的保護の取り組みがなされていれば、今回の経済危機からより多くの人々を守ることができた。貧困国の脆弱性を低減させることが、MDGsに向けた取り組みの目的に位置付けられるべき。

【背景】
MDGsに対する評価
●MDGsは開発のための世界的な取り組みを進める上で肯定的な影響を及ぼしている。2000年以降3300万人もの子どもたちが学校に通えるようになったのは、MDGsが政治的な意思を動員することに成功したから。

MDGsは達成可能か?
●MDGsが採択された2000年当時、MDGsは十分に達成可能な目標だった。適切な政治的意思があれば、達成可能な目標として設定されたもの。しかも、MDGsは貧困の「半減」を約束したものであり、根絶を約束してはいない。
●しかし、すべてのMDGsを達成することは不可能になってしまった。そのため、2015年は成功と失敗の入り混じった結果を迎えることになるであろう。首脳たちが約束を守っていたら、そして成功事例を学んでいれば、もっと多くの国でMDGsを達成することができたはず。今最も重要なことは、成功事例にしっかりと政策と資金を動員し、成果を拡大させること。

すべての目標が達成されないという見込みの根拠は?
●多くの首脳たちが、資金面で空約束をしてきたから。また、2005年のG8サミットでの援助増額に向けた公約以降、先進国がその約束を破ったから。約束された500億ドルは、結局300億ドル程度にとどまった。

それでもこのサミットは重要なのか?
●もちろん。このようなサミットは、世界の貧困問題に取り組む政治的意思を強化し、より多くの国を達成に向けて動かすために、重要な役割を果たす。
●このサミットはまた、MDGsに署名することですべての人々に健康で安全な生活を約束した首脳たちの説明責任を問う上で重要な機会。ここで何を報告し、何を約束できるかが、彼らの信頼性を決定づける。
●このサミットでいくらのお金が約束されたかで成否を測るべきではない。すでに成功することが証明されている方策を拡大させ、できるだけ早く、可能な限り多くの人々を貧困から救い出すことにコミットするかどうか。

今から2015年までに、なにをすべきか?
《1. 援助》
●21世紀の開発アジェンダにふさわしい、良質の援助をより多く拠出する。先進各国は2015年までに援助額を対GNI比0.7%に引き上げる年次の行程表を発表し、これを国内で法制化する。この法制化においては、以下を定める:
1)ODAの目的を貧困削減と人道支援のみに定め、ドナー国自身の安全保障や経済的国益に左右されないようにする。
2)援助効果にかかるパリ宣言とアクラ行動計画を反映し、途上国の援助に対するオーナーシップを高め、途上国自身の優先順位に合わせ、ドナー間の調整を向上させることで、ドナーは開発の黒子となる。
●マリ共和国は2003年から2007年の間、カナダから4600万ドルの基礎教育向け援助を受け取った。この援助はマリ政府自身の国内資金動員と組み合わされ、教育予算の対GNP比を30%以上拡大することに成功し、新規教員2万人以上の採用につながった。
●この結果、小学校就学児童は2001年比で34%も増えた。小学校学齢児の半数以上が学校に通い、最終学年まで残る子どもの数も増えている。

《2. 革新的資金》
●貧困、人道危機、気候変動に対応するために、既存のODAに対し追加的な形で、新規かつ公平な持続的資金源を動員するための緊急行動を支持する。その行動には、金融セクターに対する課税を含める。金融セクター税の選択肢として、金融取引税(FTT)を検討する(年間4000億ドルを動員し、この半分を気候変動と開発の資金とする)。
(日本では、「国際連帯税」として、現在政府税調で、様々な革新的資金案が検討が行われている)
●途上国内における税の公正化を支持する。この中には、税に関する情報の、多国間の自動的な情報交換と、途上国で活動する多国籍企業の利潤と納税に関する透明性を高めるための国別報告を含む。

無償の保健医療と教育
●2006年、ザンビア政府はすべての脳総地区における保健医療サービスを無料化。その結果、同国では現在、20万のHIV陽性者が抗レトロウイルス薬(抗エイズ薬)治療を受けている。この数字は、2003年の実に60倍。
●ネパールは普遍的かつ無償の保健サービスを実現するために、保健サービスの個人負担を廃止。その結果、たった5年の間に5歳未満の乳幼児死亡率は3分の1も減少し、1996年以降妊産婦死亡率も50%削減。最近1年の間に、医療機関で出産できる女性は6万人も増えた。

2010年09月17日

18日から、ニューヨークに参ります

百数十カ国の首脳が集まるため、おそらくマンハッタンはいつもパトカーの音が鳴り響き、異様な雰囲気になると思いますが、気後れしないように頑張ります。

各国政府や国際機関、メディア、NGOなどが開催する様々なイベントに参加し、注目に値する約束や、MDGsを巡る今後の流れを示唆しそうな動きを見逃さないように、リーダーたちの言動に注目し、皆さまにも発信しますので、お楽しみに。

日本からは、菅総理大臣が出席、本会議場で演説することになっているほか、岡田外務大臣も、テーマ別のイベントに出席する予定です。
ただ、ちょうどこのブログを書いている今、岡田さんが民主党の幹事長になるかもしれないという報道があり、見守っているところです。

山田

2010年09月16日

まもなく開催

9月20日から22日にかけてニューヨークでは、ミレニアム開発目標(MDGs)国連首脳会議が行われます。
2015年の達成期限を掲げたミレニアム開発目標が合意された2000年から今年で10年。
ミレニアム開発目標の達成へ向け、各国政府ならびに私たちは今何をすべきなのでしょうか。
オックスファム・ジャパンからもスタッフが会議へ参加し、現地より最新のレポートをお届けします。

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