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武器貿易条約(ATT)7月準備委員会後の日本での活動

武器貿易条約(ATT)に関する国連準備委員会第三回が7月に開催されてから、3ヵ月が経ちます。

ATTに関しては、これまで3回の準備委員会に出席してきた日本のNGOはオックスファム・ジャパンだけです。
また、日本の軍備管理・軍縮分野などの研究者のなかでは、大量破壊兵器の問題にご関心がある方々が多く、通常兵器に関するATTを研究テーマの一つにされている方々はとても少ないです。
そのようなこともあり、7月以降、日本のNGOや研究者の方々に情報を共有し、日本での議論を深めようとしています。

7月末には、日本軍縮学会の2011年度研究大会が行われました。
大会では「通常兵器の軍縮」部会が設けられ、青山学院大学の阿部先生がクラスター弾の規制について報告された後、オックスファム・ジャパンの担当者よりATTについて報告しました。
報告では、1990年代以降の移転規制の動きやATTの経緯を紹介した後、第三回準備委員会開催後の時点での論争点や今後の展望等を説明しました。外務省でATT交渉を担当されている方も、コメンテーターとして討論されました。

実は、軍縮学会は設立以来、研究大会やシンポジウムでは大量破壊兵器の問題を扱っていて、通常兵器の部会は今回が初めてでした。主に核兵器分野をご専門にされている方々に関心を持っていただけるのか不安でしたが、非常に沢山のコメントや質問をいただき、嬉しい驚きでした。
司会の浅田先生をはじめ、軍縮学会の方々に感謝しています。

研究大会のプログラムや、報告のレジュメは、
軍縮学会のサイト(http://www.disarmament.jp/)でご覧いただけます。


blog20111012.JPG

軍縮学会研究大会の様子


また、先週の10月5日には、外務省通常兵器室とオックスファム・ジャパンの共催で、武器貿易条約(ATT)に関する政府・NGO・有識者意見交換会を開催しました。
過去のブログ記事でもご報告しましたが、こうした場を設けるのは、準備委員会のプロセスが始まってから、これで3回目です。

一連の会合には、ATTに関してこれまで何らかの活動をされてきたNGO等の団体の方々と、安全保障や軍備管理・軍縮分野の研究者の方々だけでなく、歴史学、経済学、アフリカ地域研究など、非常に幅広い研究分野の方々が参加くださっています。
通常兵器の問題を含む諸問題を考えるにあたっての基本的な立場が大きく異なる方々もいらっしゃいます。例えば、主権国家の自衛権行使や国内の治安維持の必要性と、そのための兵器の存在を前提に議論する方も、兵器全てを早急に廃絶すべきと主張する方も、早急に廃絶はできないが移転等の規制を第一歩と位置付けている方も参加されています。ATTの内容についての細かな各論に入った際の意見も同一ではありません。
そうした分野や見解の違いにもかかわらず、3時間の会合では、休憩時間までも非常に活発に、率直な議論が行われました。

一連の会合は、議論を通じて参加者が一つの合意に至るという性質のものではありませんが、様々な領域で活動や研究をされている方々に、ATTの交渉に関する最新情報が共有され、議論が活発になることにつながればと期待しています。

10月27日(木)(19時〜東京)には、国連安保理決議1540に関する研究会を開催します。
これまでの日本での議論のなかで、決議1540およびその実施について把握することは、ATTについて考えるにあたり非常に重要であるという認識があり、今回の企画となりました。
詳細は「武器と市民社会」研究会ブログ(http://aacs.blog44.fc2.com/blog-entry-62.html)でご覧いただけます。研究会は一般公開しておりますが、席数に限りがありますので、参加ご希望の方は早めにご登録ください。

(ポリシー・オフィサー)

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2011年10月12日 11:34に投稿されたエントリーのページです。

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