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ATT国連準備委員会:議長ペーパー最新版!

本日、会議4日目の3月3日午前の本会議で、新しい議長ペーパーが配布されました。昨日のブログの最後でお伝えしましたが、2月16日の議長インフォーマル・ペーパーについての議論は昨日で終わり、議論を踏まえた新しい議長ペーパーが用意されることになっていました。会議日程などの情報や関連文書は、「武器と市民社会」研究会のブログからアクセスいただけます。

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新しい議長ペーパー配布直後の本会議場


最新版を会場で入手したNGOのうち、政策系のスタッフはNGOの部屋に集まり、新しい議長ペーパーの一語一語を確認し、前回の議長ペーパーや、それに対するNGOの要望と対比し、改善された点や抜けている点、矛盾点などを分析し、NGOとしてどのようなコメントや要望を示すべきかを議論しました。

新しい議長ペーパーは、NGOとって満足できる内容が多く含まれています。
例えば、先週2月25日(金)の記事で紹介したオックスファムにとって重要な「開発」分野の文言は、削除されずに残っています。会議初日の2月28日(月)に問題視されていた「弾薬」についても、「munitions」と「ammunition」の2つのカテゴリーに分けずに以前のように1つの「ammunition」カテゴリーにした上で適用範囲に含める、というNGOの要求どおりになっています。会議2日目の3月1日(火)に議論された国際人道法・国際人権法についても、それぞれ別の項目にしたうえで、「〜に遂行する又は容易にするために使用される(Be used to commit or facilitate)」という表現に変えられています。昨日、削除を求める国々もあった「犠牲者支援」も、削除されずに残っています。


これらの他にも、新しい議長ペーパーでは、NGOの要望に沿った修正が加えられたり、NGOにとって重要な他の文言が削除されずに残ったりしています。適用範囲の細かい説明の書き方に矛盾やとりこぼしがあったり、移転許可基準としてNGOが挿入を求めていたいくつかの文言が含められていなかったり等、細かいところで修正を求めたい部分はあるものの、全体的にある程度は納得できるペーパーです。

このような分析が終わると、政策系スタッフは、会議中や午前セッション後に、各国政府関係者に分析や要望を伝え、議論をしました。私も日本政府関係者のかたと、話し合いました。その他の政策系スタッフは、分析を簡単にまとめ、NGOの会議参加者全員にメールで流したり、本日午後に行われるNGOの声明(下記)の原稿に、新しい議長ペーパーへのコメントや要望を反映する作業をしたりしました。

午後の本会議の最初の一時間は、NGOの声明に充てられています。このために、地域やジェンダー等のバランスに鑑みたうえで代表者を選び、それぞれの代表者に政策系スタッフが助言し、声明原稿を作成してきました。貴重な時間を有効に使うため、それぞれの声明の内容が重複せず、かつ会議場での議論の状況を反映するよう、直前まで調整が行われました。

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NGOによる声明の様子
(前列左から2人目がモリタン議長、前列一番右がオックスファムのアナ・マクドナルド)


NGOの声明は、国連のATT準備委員会公式サイト(http://www.un.org/disarmament/convarms/ATTPrepCom/Statements.html)に、もうすぐ掲載されます。昨年7月の第一回準備委員会でのNGOの声明も、こちらからご覧いただけます。

今週末の日本での別件会議のため、明日の会議最終日は出席せずに帰国します。明日は午前の本会議のみ行われることになっており、各国が意見や議長への謝辞等を述べた上で、モリタン議長によって締め括られることになるのではと思います。会議での議論や今日の議長ペーパーを踏まえて、7月の次回国連準備委員会までに各自調査・検討し、議論する機会を設ける必要性があることを、日本政府の方々とも話し合いました。日本での議論の状況は、またこのブログ等でお伝えします。

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国連の会議場前のモニュメント

(ポリシー・オフィサー)

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2011年03月03日 12:00に投稿されたエントリーのページです。

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