
© Shailan Parker/Oxfam
夫が死んでから10ヶ月が経ちました。
病気だった夫の治療費を払うため、
マンゴーの木を全て売り、
雨漏りのする家で、
6人の子どもを育てています。
生活は苦しくなるばかりです。
インド・西ベンガルの女性
世界には、貧困の中で生きている人たちがたくさんいます。たとえば、1日1ドル以下というわずかなお金で生きている人が約12億人(日本の人口の10倍)もいます。また、1日約3万人、言いかえるとおよそ3秒に1人の子どもが、貧困が原因で死んでしまっています。
地球には、地球に暮らす全員分の食料があります。多くの病気を治療できる薬もあります。それなのに、貧困の中で暮らす人々は、日々ご飯を食べることができなかったり、治せるはずの病気なのに治せなかったりして、命を落としてしまうのです。
なぜそのような貧困が起こってしまうのでしょうか?

© Mark Davey /Oxfam
「貧困は自然現象ではありません。貧困は人間が作り出したもので、人間の行動によって克服し追放することができます。また、貧困の克服とは、慈善行為ではありません。それは正義の行為であり、基本的人権の擁護であり、人間として尊厳ある生活をする権利なのです。貧困が存在しつづける限り、自由はありえません。」
Make Poverty History(貧困を過去のものに)キャンペーン開始式典におけるネルソン・マンデラのスピーチより
2005年2月3日、ロンドン、トラファルガー広場にて
私たちオックスファムは、これまでの経験から、貧困の根本的な原因は人間の行動にある、と考えます。そして、原因が人間の行動にあるのだから、貧困は人間の手によって「変える」ことができるのだ、という信念を持っています。
貧困を考える時、よく「収入が低い」などの経済的に困難な状態が挙げられますが、貧困にはそのほかにも様々な問題が含まれています。
人々が「貧しい」と感じるのは、経済的な困窮に加えて、社会の様々な決定の場から排除・無視されていると感じるときです。それは、人間的な生活に必要な基本的権利が認められず、 生活のいろいろな面を自由にコントロールできない、力を奪われた立場に置かれているときに最も強く感じます。
そのような、人々が力を奪われ、不利な立場に追いやられてしまう不公正な社会のしくみが、貧困の根本的な要因となっています。不公正な社会のしくみは私たちが作り出したものです。
すなわち、「貧困は人災」と考えます。